個展「祈りとクローゼット」2021.12/3-14

こんにちは。
『ななついろ洋品店』です。

2021年のこり10週間切りました。
皆さまいかがお過ごしでしょうか?
私は今カレンダーをチェックして、震えています。1年早いですね…

さて本日は、年末の恒例になっています個展のお知らせです。

今年もいつもお世話になってます、神戸のギャラリー様での展示です。かれこれ6回目の個展です。長きに渡って同じ場所で出来るということは、本当に純度の高い喜びです。店主様とは割と色々なお話をするのですが、お話をするたびに、襟を正して頑張ろうという気持ちにさせられます。いつも本当にありがとうございます。今年は搬入前日には制作頑張って終わらせます。

今年はつくづく、同じ方向を向ける人と仕事をしたいという気持ちにさせられる1年だったと思います。
優しいだけではだめな場面も、真剣にやればやるほど出てきます。

「数字や形になるものを出す」
「それが出来なければ目に見える行動で示すしかない」
「それが、人に信じてもらうということ」

この辺が私のベースになる行動原理なのかな?ということを一つひとつ確かめるような最近の日々でした。そんな日々の感情を煮詰めて濾過した毎年恒例個展用散文を書き下ろしました。

今回は個展タイトルに「クローゼット」という言葉を使ったのですが、家具としてのクローゼットという意味と、一般には人にオープンにするには憚られるあれやこれな性質を秘密にしている状態の暗喩として、「クローゼット」という言葉が使われている場合があるとのこと。SNSや情報機器の広がりによって全てがオープンになりがちな昨今ですが、自分のある一面は秘密にしておくのも大切なことで嗜みだなと感じています。

1年の終わりのご褒美になるような展示になるように頑張ります。

『ななついろ洋品店』個展
「祈りとクローゼット」
日程:12/3〜12/14(水木定休)
時間12:00〜18:00
場所:ギャラリー ARCA
住所:神戸市中央区北長狭通4-7-3-201西

では、以下書き下ろしです。
少しでもお楽しみ頂けたら幸いです。
(今回の散文は上から下に読むのと、下から上に読むので雰囲気が少し違いがあるように作りました。ぜひ上から下から読んで下さい。)

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「祈りとクローゼット」

私は祈る。

夜が明けないことを。

白々と今日も空の色が変わっていく。

胸の内に潜ませた秘密の姿。

本当の私は金の髪に、真っ赤なルージュをひきたい。

指先をイミテーションなビジューで飾って。

今日も、明日も、多分未来も。

でも、その世界を守るには私は非力だから。

私だけの衣装ケースに世界を隠す。

秘密はいつだって、救いと愛。

祈りとクローゼット

私だけの審美眼を曇らせたくない。

私だけの鍵で、この世界をそっと隠している。

今日も、明日も、多分未来も。

手首に巻いた重たい時計は3分早い。

今日も黒髪で、薄皮ストッキングの私で戦った。

偽り続けた平凡でいたかった瞳。

アイマスクに仕込んだ微かなラヴェンダー。

安らかに眠れることを。

私は祈る。